肋間神経痛の痛みと対処法~内科医が解説する原因・症状・注意すべき疾患~
「胸のあたりがチクチク痛む」「
肋間神経痛はそれ自体が病名ではなく、あくまで「
肋間神経痛とは:痛みのメカニズム
私たちの胸部には、左右12対の肋骨があり、
何らかの原因でこの神経が圧迫されたり、傷ついたり、
肋間神経痛の主な原因と種類
肋間神経痛は、大きく分けて「症候性」と「特発性」
① 症候性肋間神経痛(原因が明らかなもの)
特定の疾患や外傷によって神経が刺激されるケースです。
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変形性脊椎症・椎間板ヘルニア: 背骨(胸椎)の変形や軟骨の突出により、
神経の根元が圧迫されて起こります。 -
帯状疱疹(たいじょうほうしん): 水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節に潜伏し、
免疫力が低下した際に活性化して神経炎を起こします。 皮膚に発疹が出る前や、治った後に痛みが続く「 帯状疱疹後神経痛」として現れることもあります。 -
肋骨骨折・打撲: 怪我によって直接的に神経が損傷したり、仮骨(
骨が治る過程で盛り上がる組織)が神経を刺激したりします。 -
腫瘍: 脊髄や肋骨周辺にできた腫瘍が神経を圧迫することがあります。
② 特発性肋間神経痛(原因が特定できないもの)
検査をしても明らかな異常が見つからないケースです。
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不自然な姿勢: 長時間のデスクワークやスマートフォンの操作による猫背、側弯(
そくわん)などが筋肉の緊張を招き、神経を圧迫します。 -
ストレス: 精神的な緊張が自律神経を乱し、
痛みの感受性を高めたり筋肉を硬直させたりします。 -
急激な運動や咳: 激しいスポーツや、
長引く風邪による激しい咳などが引き金になることがあります。
肋間神経痛の症状の特徴とセルフチェック
肋間神経痛には、他の胸痛(心臓や肺の病気)
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痛みの性質: 「鋭い」「電気が走るような」「刺すような」
痛みと表現されることが多いです。 -
痛みのタイミング: 深呼吸、咳、くしゃみ、あるいは体を捻る・
曲げるといった動作の際に強まる傾向があります。 -
圧痛点: 肋骨に沿って指で押すと、特に強く痛む場所(圧痛点)
があるのが特徴です。 -
持続時間: 比較的短時間の痛みが繰り返されることが多いですが、
帯状疱疹などの場合は持続的な痛みが生じます。
注意すべき「似て非なる」重大な病気
内科クリニックにおいて最も重要なのは、
循環器疾患(心臓)
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狭心症・心筋梗塞: 胸が締め付けられるような圧迫感、重苦しさが特徴です。
左胸や肩、顎にまで痛みが広がる(放散痛)ことがあります。 肋間神経痛と違い、 姿勢を変えても痛みに変化がないことが多いです。
呼吸器疾患(肺)
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気胸: 肺に穴が開き、空気が漏れる病気です。
突然の胸の痛みと息切れが生じます。 -
胸膜炎: 肺を包む膜に炎症が起こる病気です。
深呼吸で痛みが増す点は似ていますが、 発熱を伴うことが多いです。
消化器疾患(内臓)
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胆石症・胆嚢炎: 右側の肋骨下部に痛みが出ることがあり、
肋間神経痛と混同されることがあります。
検査と治療法
受診された際は、まず問診で痛みの出方を確認し、
治療の主な流れ
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薬物療法: 消炎鎮痛剤(湿布や飲み薬)、
神経の修復を助けるビタミンB12製剤、 神経障害性疼痛緩和薬などが処方されます。 -
原因疾患の治療: 帯状疱疹であれば抗ウイルス薬、
脊椎の異常であれば整形外科的治療を優先します。 -
神経ブロック療法: 痛みが非常に強い場合、神経の周辺に局所麻酔薬を注入し、
痛みの伝達を遮断します。 -
生活習慣の改善: 姿勢の矯正、ストレッチ、
十分な休養によるストレス緩和を指導します。
まとめ:痛みを我慢せず、まずはご相談を
肋間神経痛の多くは、
特に、「冷や汗が出るほどの激痛」「息苦しさを伴う」「
当院では、内科的疾患の除外診断を含め、
